「母の日」=「カーネーション」という言葉がパッと思い浮かぶ人が多いのではないでしょうか?
なぜ母の日にはカーネーションをプレゼントするのか、今や定番となっている母の日ですが、いつから始まったのかご存知ですか?
この記事では、母の日はいつなのか、由来や歴史、なぜカーネーションを贈るのかなどについてご紹介していきます!
世界各国の母の日事情についても知識が深まりますよ。
いつも家族のために頑張ってくれているお母さんに、日頃の感謝の気持ちを「母の日」に伝えてみてくださいね!
1.「母の日」はいつ?
母の日は毎年、5月の第2日曜日です。2023年(令和5年)は5月14日です。
年度によって日にちが変わるため、毎年カレンダーのチェックを忘れないようにしてくださいね。
母の日の直前になって慌てることのないように、プレゼントは早めに準備をしておきましょう♪
2.「母の日」の由来や歴史
母の日の起源は世界中に諸説ありますが、日本の母の日の起源となっているのは、アメリカの母の日の由来が深く関わっています。次のとおりです。
アメリカに住むアン・ジャービスは社会活動家で、地域の医療や衛生環境をより良くすることを目指し、ボランティア団体を設立した女性です。
アメリカで起こった南北戦争の際には、戦場で負傷した兵士たちを敵味方関係なく手当てし、看病しました。その後も活動の幅を広げ、平和活動や子どもの教育支援など、さまざまなところに手を差し伸べたのです。
女性の社会的地位が低い時代に率先して活動してきたアンの姿は、多くの人の心を動かし、アメリカの平和に大きく貢献しました。
アンは1905年(明治38年)5月9日に他界しました。その後、母の平和活動に感銘を受けた娘のアンナは、亡き母を追悼するための集会を教会で開き、参加者にアンが好きな白いカーネーションを配りました。
アンナの母親への尊敬の気持ちや平和に対する思いが人々の共感を呼び、この活動がアメリカ全土に広がっていきました。
そして、1910年(明治43年)にアンナの故郷であるウェストバージニア州の知事が、5月の第2日曜日を母の日とする宣言し、さらに、1914年(大正3年)にはウィルソン大統領の提唱により、アメリカ議会で正式に5月の第2日曜日が母の日と制定されました。
アンナが白いカーネーションを渡したことから、カーネーションが母の日のシンボルとなったのです。やがて、白いカーネーションは「亡くなった母親への花」、赤いカーネーションは「生きている母親への花」として贈られるようになりましたが、母の無い子どもへの気配りなどもあり、赤いカーネーションに統一されました。
当初の母の日は、「平和活動を記念する」としての側面もありましたが、商業化が進むにつれ、「母に感謝しプレゼントを贈る日」というイベントへと変化していきました。
3.日本の「母の日」始まりはいつ?
日本で最初に母の日が行われたのは、明治時代末期といわれています。
大正時代になるとキリスト教会や日曜学校で徐々に広がっていき、昭和に入ると大日本連合婦人会が結成されたのをきっかけに、皇后の誕生日の3月6日を母の日と定めました。
当時の母の日は知名度が低く、それほど国民には普及していませんでしたが、1937年(昭和12年)にお菓子メーカーである森永製菓が「森永母の日大会」と称して、大々的な告知を行い広めたことで全国的に認知され、母の日は各地に広まっていきました。
また、1949年(昭和24年)ごろからはアメリカにならい、5月の第2日曜日に行われるようになったのが一般的になりました。
4.「母の日」になぜカーネーションをプレゼントするの?
由来・歴史でもご紹介した通り、アンナが追悼式で白いカーネーションを配り始めたのがきっかけです。
全世界で浸透し、今では母の日になるとカーネーションを贈る習慣ができました。
カーネーションの花言葉は、色ごとに意味が異なりますのでプレゼントする際にはチェックしてください!
「母の日」にピッタリ!の花言葉を持つカーネーション
・赤 ー 母の愛、愛を信じる、熱烈な愛 ・ピンク ー 感謝、上品・気品、温かい心、美しい仕草 ・オレンジ ー 純粋な愛、熱愛、清らかな慕情 ※ 恋愛的な要素が強いのであまりオススメはしません。 ・紫 ー 誇り、気品 ※ 「気まぐれ」も含まれているため、贈る際は注意が必要です。 ・緑 ー 癒やし、純粋な愛情 ・青 ー 永遠の幸福
色と花言葉で、お母さんのイメージや好きな色に合わせてプレゼントしてみてはいかがでしょうか。
カーネーションだけではなく、他の花を贈るのも良いでしょう。しっかり花言葉の意味を確認して贈るのがオススメです!
「母の日」にできれば避けたほうが良いカーネーション
・白 ー 尊敬、純潔の愛、泣き母をしのぶ ・黄 ー 軽蔑、美、嫉妬
白いカーネーションは先述したとおり、母の日が始まった当初は「母を亡くした人は白いカーネーション」と区別していましたので、母の日に健在中のお母さんに白を贈るのは避けた方がよいとされています。
黄色のカーネーションは花言葉は、ネガティヴな意味が含まれているためオススメしません。
本数の意味
カーネーションのみに限りませんが、花束にする花の本数にも意味があるといわれています。
恋愛に関する意味が多いのですが、母の日にオススメな本数とその意味について説明します。
8本は「感謝」、11本なら「最愛の人」、12本の花束を「ダズンフラワー」といい、花の1本1本に、「感謝・誠実・幸福・信頼・希望・愛情・情熱・真実・尊敬・栄光・努力・永遠」という意味が込められているのだそうです。
母の日に花をプレゼントするなら、8本・11本・12本の花束がオススメです!
5.世界の「母の日」事情
日本では、カーネーションを贈るのが定番ですが、世界では、国によって行う時期や起源、プレゼントの内容が違います。
習慣は違っても、お母さんへの感謝の気持ちを贈る日であることは、世界共通です。
では、どのような違いがあるのかみていきましょう!
5-1.オーストラリア
5月の第2日曜日です。
贈る花は、菊の花が主流です。その理由は、5月のオーストラリアが秋で、ちょうど菊が花を咲かせる時期であることや、白くかわいい菊の花「Chrysanthemum(クリサンセマム)」の語尾から取った愛称 “mum”が、「お母さん」という意味を持つからだそうです。
オーストラリアでは母の日は一大イベントとして、ホテルやレストランなどで母の日特別プランが提供されるなど、国中が盛り上がるようです。
5-2.フランス
5月最後の日曜日です。
ただし、キリスト教の精霊降臨の主日が同じ日曜日となってしまう年には、6月の第1日曜日が母の日となります。
「母親の祭日(フェト・デ・メール)」と呼ばれ、母の日とカーネーションとの結びつきに関しては、日本ほど強くないようです。カーネーションなど定番のプレゼントはなく、お母さんが喜んでくれるものを贈ります。日頃お世話になっている母に感謝の気持ちを表すという点では、日本と違いはありません。
5-3.イギリス
母の日を「Mothering Sunday (マザリング サンデー)」と呼びます。
通常3月ですが、日にちは年によって異なります。キリストの復活を祝うイースターは日付が変動する移動祝祭日で、「春分を過ぎてから最初の満月の次の日曜日」と設定されているからです。
キリスト教には、復活祭の46日前から復活祭当日まで、「レント(四旬節)」という期間があります。中世には、このレントの第4日曜日に故郷を離れた人々が家族の元に帰省し、地元の母教会を訪れる習慣がありました。母教会を訪ねることを「mothering (マザリング)」といい、これが起源です。
出稼ぎに出た子どもたちが休みをもらい教会へ行って花を受け取り、母親(家族)と再会し感謝を伝えるために花を贈ったり、シムネルケーキを手土産とする習慣もあって母の日となりました。
贈る花はラッパスイセンが一般的で、「尊敬」という花言葉があります。
5-4.イタリア
5月の第2日曜日です。
アザレアの花の鉢植えが販売され、その収益の一部ががん研究のために役立てるイベントも行っています。そのため、アザレアの花をお母さんにプレゼントするのが定番となっています。
5-5.フィンランド
5月の第2日曜日です
贈る花はミニバラが一般的ですが、子どもたちはヴァルコヴォッコという二輪草の野の花を摘んできて、花束にしてお母さんへプレゼントするそうです。
いつも家族のためにご飯を作ってくれるお母さんへ、この日の朝はお父さんと子供たちが朝食を作り、ベッドまで運ぶという習慣もあります。
5-6.韓国
5月8日に「母の日」とせず、両親ともに感謝する日として「両親の日」とされています。
日本と同じく、贈る花はカーネーションが一般的です。現金や豪華な商品を贈ることも多いそうです。
5-7.タイ
タイ・シリキット王妃の誕生日の8月12日です。
王妃が生まれた金曜日の色が「水色」と決められており、それにならって母親や、王妃への敬意を表すために水色の服を着ます。そして、王妃の写真を飾ったり、水色の旗を掲げるなどお祝いムードが高まります。
定番の花はジャスミンです。
5-8.トルコ
5月の第2日曜日です。
5-9.エジプト
3月21日です。
イベントを開催する学校が多く、子ども達の踊りの発表会がありベリーダンス、ヒップホップ系、アラブの伝統的な踊りなどいろんな踊りを披露するそうです。
街は母の日ムードでにぎわい、カラフルなスカーフがお店に並びます。
5-10.アルゼンチン
10月の第三日曜日です。
特に定番の花はなく、季節の花束を贈ります。お母さんに対してだけではなく、知人に対しても「母の日おめでとう!」という習慣があります。
以上、世界の「母の日」事情をご紹介しました。
国によって行う時期や起源、プレゼントの内容が違うことが分かりましたね!
この他にもたくさんの国で「母の日」や「女性をお祝いする日」があります。
6.まとめ
この記事では、母の日はいつなのか、由来や歴史、なぜカーネーションを贈るのか、世界各国の母の日事情についてなどご紹介しました!
「母の日」の知識が深まり、今まで以上に特別な日という認識ができたのではないでしょうか。
いつも頑張っているお母さんへ、普段なかなか言えない感謝の気持ちを伝えてみてくださいね!
笑顔いっぱいの、毎年特別な日にしてください!
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